鬱(うつ)の改善のために “あったかい” を大切に

こんにちは。
ナチュラルメディカル高崎 院長の福田歩です。

11月としては記録的な夏日から、
急に寒くなりましたね。

その影響で体調を崩す人が増えています。

頭痛や腰痛などの痛みをうったえる方が多いです。

また、鬱(うつ)が悪化したという人も多いです。

どちらも急激な環境の変化に
自律神経の対応が追いついていないことが
根底にあると思います。

先日、ある方がうつ症状の悩みで来院されました。

「毎年10月〜11月にかけて鬱が悪化するのだけど今年は特に辛い。」
「今まで忘れていた過去の記憶を思い出してしまった。」

実は私も学生時代と会社員時代に
うつ症状に陥ったことがあります。

その頃、確かに晩秋の
寒さ日照時間の短さが堪えた記憶があります。

家に一人でいると、布団にこもっています。

16時を過ぎると
みるみるうちに外が暗くなっていきます。

寒さと、暗さと、一日何もせずに
無駄に過ごしてしまった罪悪感が堪えるんですよね。

布団には自分の体から出た湿気がたっぷり。

布団が重く、湿気が冷えて.....
その重さと冷たさが堪えるのです。

だから、クライアントさんに言いました。
「晴れた日にはお布団を干しましょう!」

家族と暮らしている人は誰かが
快適な住環境を整えてくれるかもしれません。

ですが、一人暮らしの人は意識して
お日様の暖かさを生活に取り入れてください。

布団だけでなく、自分が太陽と仲良くすることも大切です。

朝起きて、朝日を見ましょう。
目から光が入って15時間後に
眠るための脳内ホルモン “メラトニン” が分泌されます。

そして、メラトニンの分泌がキャンセルされないために、
夕方以降はスマホやPCからのブルーライトを見ないようにしましょう。
部屋の照明は必要以上に明るくしない方が良いです。
調光照明のある方は、夕方以降は
温かい色味、落ち着いた照度に設定しましょう。

鬱の人は脳内のセロトニンの量が少なくなっています。
抗うつ剤は、なけなしのセロトニンで何とかやりくりする働きの薬です。
セロトニンは「幸福ホルモン」とも呼ばれていて、
少なくなると幸せが感じられず、
楽しかったはずのことが面倒くさくなったり、
何もやる気がしなくなったりします。

セロトニンの調節にはビタミンDが必要です。

ビタミンDは日光浴をすることで皮膚で作られます。
やはり、太陽と仲良くしてほしいのです。

群馬県は幸い、冬の晴天率が高い場所です。
室内の窓際でもいいですから、日光を浴びてください。

夜に寝て、
朝日を見て、
日中活動することはとても大切です。

そして、太陽の匂いのする軽い布団で寝ましょう。

我が家の猫も太陽とお友達
猫は快適な場所を知っています。
リラックスの天才です。

太陽と仲良くすること以外にも
“あったかい” が鬱から良くなるキーワードです。

あったかい食事をしてください。
『脳腸相関』といって、脳と腸は密接に関係しあっています。
腸内細菌を可愛がると、脳にも良い影響を与えます。

冷蔵庫で食べ物が保存できるのは、
冷たいと細菌が増えにくいからですよね。
つまり、冷たい食事は腸内細菌、ひいては脳の働きに不利です。

ですから、温かい食事で腸内細菌を可愛がってあげてください。

腸内細菌は食物繊維が大好き。
根菜類(スジスジ)海藻(ヌルヌル)
玉ねぎ(オリゴ糖)を食べましょう。

腸内細菌をイジメる食べ物はできるだけ控えましょう。
保存料(冷凍食品、コンビニ弁当など)
0カロリー甘味料
あと、食事ではないですが、
安易に抗生物質に頼るのも考えものです。
腸内細菌が全滅します!!

セロトニンの原材料となるアミノ酸(トリプトファン)を含む
タンパク質(大豆製品、卵、バナナ、ピーナッツ、ヨーグルト、肉、魚など)も食べましょう。

腸から吸収されたトリプトファンは、
日中は脳内でセロトニンに変化し、
夜は睡眠を促すメラトニンに変化しますから、
タンパク質をしっかり食べましょう。

良質な油(不飽和脂肪酸)を摂るために、
ナッツ類青魚亜麻仁油エゴマ油もおすすめです。
不飽和脂肪酸は熱に弱いので非加熱調理がおすすめです。

私は味噌汁にエゴマ油を数滴加えて飲んでいます。

ビタミンB群も大切なので
豚肉や赤身肉、赤身魚、大豆製品も食べましょう。

深呼吸もいいです。
ヨガや瞑想の心得のある人は、それらの呼吸法でも良いです。

心を落ち着かせるためには反復運動が良いです。
例えばウォーキング(散歩)は左右の足を交互に動かす反復運動ですね。

緊張した時に貧乏ゆすりをする人がいます。
あれも無意識に反復運動で落ち着こうとしているのです。

最後に、精神的にあったかいことをしましょう。

“あったかい” と、オキシトシンというホルモンが分泌されます。
オキシトシンはセロトニンの上位のホルモンなので、
あったかくすればセロトニンも出ます。

「ありがとう」と言いましょう。
あったかい気持ちになることも大切です。

人の親切や美徳にふれた時に、素直な感情を口に出しましょう。

人に親切にするのも最高です!!

誰も見ていなくても、家の前に落ちていたゴミを拾うとか、
“ちょっとした良いこと” をすると幸せを感じられます。

安心できる家族や、仲の良い友達一緒にご飯を食べましょう。
孤食はできるだけ避けましょう。

パートナーや家族とのスキンシップ
(文字通り、肌のふれあい)でもオキシトシンは出ます。

整体も皮膚に心地よい刺激を入れるのでスキンシップの側面があります!!
皮膚脳神経も、発生学的には『外胚葉』といって、一まとまりの器官です。
皮膚からの “あったかい” 刺激は
オキシトシンやセロトニンといった
幸福ホルモンを分泌する脳の神経に届く
のです。

湿った布団を避けて、太陽で乾かした布団で寝た方が良いのもここに通じています。
皮膚から(その他の五感からも)心地よい刺激を入れましょう。

ペットと遊ぶのもスキンシップです。
ペットがいない人は懐っこい野良ちゃんと友達になっても良いです。

とにかく “あったかい” ことを大切にしてください。

上記のことを全部完璧にやろうとしなくて良いです。
ちょっとずつでいいですから、
今のご自分がやりやすいことからでいいので、
日常生活の中に “あったかい” ことを取り入れてみてください。

にゃんこダブル盛りであったか〜い